サントーシャ(知足)

私たちは欲深い。「もっと」おいしいものが食べたいし、「もっと」充実した仕事がしたいし、「もっと」いい暮らしがしたい。向上心と紙一重の「欲求」や「欲望」は、尽きることなく、とどまる事を知りません。

4面の壁と屋根のついている家に暮らし、仕事や家族、友人を持ち、食うに困らない生活をしていてもなお、「より良い」人生を求めて、がむしゃらに生き、時にもがき苦しんでいます。他の人が自分よりいい車を持っていれば、うらやましいと思うでしょうし、自分より上質な洋服を身に着けていれば、それよりもっと良いものを着たいと思うかもしれません。

しかし、ヨーガの世界では、今あるものへの感謝を促す、この「サントーシャ」という考え方があります。

サントーシャの実践は、すなわち謙虚に生きることの裏返しとも言えるでしょう。謙虚に生きることは、何も変に遜って生きることではなく、今あるもの(人、もの、時間など)の存在を確信し、それらに対して感謝の念を忘れず大切にし、その気持ちを常に忘れないで、大切なものを維持する最大限の 努力をするということではないでしょうか。

もし、あなたが人の成功を心から祝福できないで、自分と比較して落ち込んでしまったり、人をうらやんでばかりいるとしたら、それは大変悲しく、恥ずべき行為だという事を、このヨーガのサントーシャは教えてくれるのです。

一度しかない自分として与えられた人生=ギフトの素晴らしさを、私たちはもっと感謝すべきであり、私たち一人一人が、そのままでとても価値ある存在であるということを忘れず、周囲と共生する術が、ヨーガのサントーシャに垣間見えるのではないでしょうか。

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