禁戒について

ヨーガにおけるヤマの中には、5つの慎むべき事があります。それは、暴力をふるわないこと、嘘をつかないこと、盗まないこと、度を越さず所有欲を捨てること、足るを知るということ、です。

一見、当たり前のように見えるこのヨーガの禁戒が、どれだけ守られていないことでしょう。そのために、世界は悲惨な争いや残忍な犯罪が頻繁に起き、私たちは毎日悲しいニュースを目にしない日がありません。私利私欲に目がくらんだ人たちよって、罪もない弱い者たちが暴力の危険にさらされ、その数は減っているようには到底見えません。

人が人でなくなるとき、これはまさに、このヤマを忘れてしまったときではないでしょうか。暴力は何も肉体的だけでなく、精神的に脅かされるものも含まれます。言動やまなざしでも、人を悲しませたり憤らせたりすれば、それは立派な暴力としてカウントされてしまうわけです。

また、嘘は自分にも他人にもついてはいけません。いやだと思っているのに、はっきりそれを言わずに相手にただ合わせることも、嘘になります。盗みはモノだけでなく、人の時間や気持ちも対象になります。

あなたが他人にいやな思いをさせれば、その間の時間と不快な思いは、その人から時間と気持ちを盗んだ、奪い取ったという解釈になるのです。

ただ、これらはヨーガにおけるガイドラインであって、ヨーガの世界では絶対にこうでなければならない、と頭ごなしに決め付ける事はありません。もし、このヤマを破らなければならない場合でも、原因によっては寛容になる柔軟性ももちろん備えています。

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